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【つくプロ!】プロフェッショナル 輝くつくば人に学ぶ

「面白いな」をやればいい! ソフトイーサ株式会社 代表取締役 登 大遊さん

今回は、ソフトウェアの開発や販売を行う「ソフトイーサ」の代表取締役を務めていらっしゃる登 大遊さんにお話を伺いました。
登さんは、筑波大学の学部生時代に開発したソフトウェアなどの販売を行うほか、OPEN(Open Public External Network)というネットワークの構築を進めていらっしゃいます。
また、経営を行う傍ら、現在も筑波大学の博士課程に在籍し研究を続けていらっしゃいます。

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今日はお忙しい中、お時間を割いていただきありがとうございます。

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いえいえ。お越しいただきありがとうございます。

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よろしくお願いいたします。さっそくですが、つくばに来た理由は何ですか。

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筑波大学に入学したからです。
筑波大学を選んだ理由は共同溝です。

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え!?

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共同溝はケーブル、温水、冷水、ガス、ボイラー蒸気、電気、光ファイバーなどが通っている筑波大学の地下道です。
高校生の時に、筑波大学の共同溝について書かれている「筑波研究学園都市のなぞ」というサイトを見て、「これはすごい!」と思いました。そこで、筑波大学を訪れ、当時アドミッションセンターにいらっしゃった教授と大学内を歩いて回らせてもらいました。共同溝や学術情報メディアセンターの中を見せてもらい、「筑波大は自由で、おもしろいコンピューターの実験にいい」と思い、筑波大学への進学を志しました。

起業するまで

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登さんは大学生時代に起業されていますよね。起業するまでの経緯を教えてください。

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大学に入学した2003年7月にIPA(独立行政法人 情報処理推進)がソフトウェア関連分野で優れた能力を有する人を発掘支援することを目的に行う「未踏ソフトウェア創造事業」に採択され、SoftEtherという通信ソフトを開発しました。

SoftEtherは会社に出先から会社の社内LANにリモートで接続し、外にいながら、まるで会社の中にいるように仕事ができるシステムです。インターネット上で通信に関係する企業や情報システムに関係する企業に人気であるため、大学のメンバー4人で大学2年生の時に会社を設立しました。

学業と経営

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学業と経営の両立は大変だったのでは。

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大学生の時は教授達に「留年はするな」と言われていました。
「起業したら留年する」と言われ、学生が起業することに否定的な人が出てきてしまうとの危惧があったためです。
数学と英語が苦手で、特に大学2、3年生の時が大変でした。

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意外です。数学はお得意だと思っていました。

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数学のデジタル回路で使う行列計算はできますが、コンピューターで使わない解析学は苦手でした。会社をやっていると試験勉強とかやる暇がありませんでしたから、過去問を覚えてテストに挑んだりしました。それで何とか留年は免れました。

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さすがですね。

共同溝

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大学時代の思い出は何ですか。

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共同溝に潜ったことです。

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共同溝が本当にお好きなのですね。

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探検スポットとしておすすめです。
ある日共同溝に、NTTの方がいたんです。その方に「光ファイバーの仕組みを教えてください」と言ったら、「ええで」とか言って(笑)、手伝いをすることを条件に教えてくれました。

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教えてもらえるんですか!?

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NTTの方が教えてくれるというのは、東京だったらあまりないんじゃないですかね。
つくば市の方はおおらかですから教えてくれたのだと思います。「この装置はこう言う風に使う。光ファイバーはこういう風になっている」など説明を受けました。実地体験をさせてもらったんです。
この体験から、光ファイバーに興味を持ちました。これが先に述べたOPENの仕事に繋がっています。

アヒルボートとヘンな大学

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そうだったんですね。他には何か学生時代の思い出はありますか。

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大学時代にアヒルボートを松美池に浮かべたことです。

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アヒルボートは有名ですね。存じ上げております(笑)。

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あれは東京でやるとえらいことになりますよ。
筑波大学でも最初は「けしからん、けしからん!」「処分、処分!」と言われました。ですが、職員の方が集まって会議を開き、「これは撤去しない方が良いのではないか」とかいうヘンな結論を出したんです。「ただし許可なく入れられたのはまずいので、いったん引き揚げろ。引き揚げた後に許可を取ってすぐにまた入れろ」と言われ、ついには、「できれば週に1回乗れるようにしなさい」とまで言われました。アヒルボートは筑波大生だけでなくつくば市民の方からも人気で、大学からも評価され副学長表彰も取りました。

仮説

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僕は仮説があると思うんですよ。

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仮説…?

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良いことと悪いことって、円になってつながっていると思うんです。
円周上に1点あって、そこがどうでもいい点だとすると、そこから時計回りに進むと良いこと、反時計回りに進むと悪いことになっていて、最後はつながっているのです。良いことと悪いことがぶつかるところでは、非常に良いことと非常に悪いことというのは紙一重になっていて、良いことか悪いことかの判別が難しくなるのです。

アヒルボートを池に入れてみんなで遊ぶっていうのは、非常に良いことなのですが、突然これが現れると、果たして非常に良いことなのか非常に悪いことなのか、判別に時間がかかってしまいます。

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なるほど。確かにそうかもしれません。

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つくばエクスプレス

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学生時代のつくば市の思い出は何かありますか。

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つくばエクスプレスですね。
つくばエクスプレスは画期的でした。それまではバスを使って東京に行ってましたから。

東京まで行くのはまだいいんですが、東京から帰るときですよ。
ひどい時はバス停に有楽町の近くまで行列ができて、これに乗るまで何台もバスが来ました。補助席まで使って、ぎゅうぎゅう詰めになりました。まるでこの世の終わりみたいでした。

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この世の終わりですか(笑)。

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現在は、春日キャンパスの横から西大通りを越えていくとセブンイレブン※がありますよね。つくばエクスプレスができるまでは、道があそこまでしかなかったんですよ。森と自動車研究所だけがあって。そんな場所を切り開いて研究学園駅ができました。
初日に乗りに行ったら、乗客が感動して泣いていました。つくばエクスプレスができたのは本当にすごかったです。

  • 登さんがおっしゃっているセブンイレブンはココ

つくば市の魅力

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つくば市の魅力は何だと思いますか。

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おおらかなところです。NTTの方が学生に教えてくれたり、アヒルボートが撤去されなかったりというのは、つくば市のおおらかな土地柄なのではないでしょうか。
あと、つくば市交通の便もよくなりました。成田空港まで車で45分で行けますし、つくばエクスプレスで東京まで簡単に行けます。こんな恵まれたところはめったにないんじゃないですか。

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いずれ会社を東京に移そうとはお考えにならないのですか。

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思いません。つくば市を中心に仕事をするつもりです。
私は夜に仕事をすることが多いのですが、東京だと車での移動が制限されてしまうため、電車の時間を気にしなければいけません。また、つくば市は車での移動が簡単で、電車の時間を考慮する必要がありません。

今後

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今後の展望を教えてください。

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筑波大学でコンピューターネットワークの研究を盛んにしたいです。筑波大学でも最先端の研究や実験ができるということを証明したいです。そうしたら、コンピューターネットワークに興味がある者が集まってくると思うんです。
あとは、国際ネットワークをやりたいですね。ロシアの会社の社長から「当社の世界中にある光ファイバーを使っていい」と言われました。

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学生へのメッセージ

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最後に、大学生に向けてひとことお願いします。

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入学して何もせずに卒業するのはもったいないと思います。「面白いな」と思えばやればいいんです。誰もやってないことをやらないといけません。どうなるかわかっていることをやっても意味がないんです。アヒルボートを置いたらどうなるかな、みたいな(笑)。

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なるほど(笑)。今日は本当にありがとうございました。

登さんはとても気さくな方でした。お話を聞き、つくばは自由な土地柄なのだと感じました。
つくば市は夢を追いかけていたり新しいことに挑戦しようとしている若者が暮らしやすいまちなのかもしれません。

企業名 ソフトイーサ株式会社
WEBサイト https://www.softether.jp/