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【古代人の生活や文化に触れる歴史ロマンの旅! ワクワク度☆3つ】「下河原崎高山古墳群 発掘調査遺跡現地説明会」前編

今回は前編後編の2回に分けてご紹介するフクよー!
下川原崎高山古墳群は、10月末で調査が終了していて、終了後は現地を見ることはできないフク。
注意:人骨の画像が出てくるから、閲覧に注意してフクね!

本日のとっておきの1枚

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上空から撮影した、下河原崎高山古墳群の2つ。左が5号墳、右が18号墳(6号墳)フク。
周囲を見渡せる見晴らしの良い場所に作られているフクね。
亡くなってからも生前と同じように地域を治めているのかもしれないフク!
(画像提供:公益財団法人 茨城県教育財団)

下河原崎高山古墳群ってどこにあるの?

つくば市の南西部、国道45号線沿いの下河原崎地区。つくば市立高山中学校横の標高約25mの台地で、土地区画整理事業にともなう事前発掘調査で発見されました。事前発掘調査とは、宅地造成などの開発工事をおこなう前に、開発予定地に遺跡が存在するかを調べる制度のことです。調査の結果この辺りには西谷田川沿いに『下河原崎谷中台遺跡』や『島名ツバタ遺跡』など旧石器時代・縄文時代・古墳時代の集落跡と古墳群が数多く見つかりました。
『下河原崎高山古墳群』は全部で17基の古墳で構成され、昭和57年には1号墳・2号墳、平成18年度は5号墳の一部、そして今回の5号墳・18号墳と長い年月をかけて綿密に調査がおこなわれてきました。古墳の形状や出土物・横穴式石室の発見などから古墳時代後期(7世紀初頭)の遺跡であり、その中でも今回の5号墳が特に規模が大きく当時の中心的な古墳であることがわかりました。

今回の調査でどんなことがわかったの?

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今回は5か月間で高山中学校体育館横の5号墳と18号墳の調査をおこないました。「全部で17基しかないのになぜ18号墳なの?」と思われた方もいらっしゃると思いますが、今までの研究で18号墳が実は6号墳の可能性が浮上しました。しかし6号墳であるという確証が現段階では見つかっていないため、仮称として18号墳と呼ばれています。
5号墳は墳長(古墳の長さ)38m、墳丘(丸い部分の高さ)約2mの前方後円墳(鍵穴のような形の古墳)、18号墳は一辺が14mの方墳(四角い形の古墳)であることがわかりました。
古墳と住居との境として張り巡らされた周溝(しゅうこう)からは須恵器(すえき)とよばれるろくろを使った土器、墳丘からは装飾具とみられる金環や丸玉が出土し、5号墳の埋葬施設からはなんと未盗掘の人骨6体と銅鋺(どうわん)・鉄刀を発見。これを受けて去る10月8日に急きょ一般市民に向けた説明会が開催されました。
説明会では実際に発見された人骨や、石棺、副葬品を間近で見学できたほか、調査員による各古墳の成り立ちや出土物について、現時点での調査結果に基づく推測が説明されました。当日は時折、土砂降りの不安定な天気にもかかわらず、約500名の市民の方が参加し、興味深そうに説明に耳をかたむけていました。

古墳ってなんだろう?

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ここで古墳について簡単にご紹介します。
古墳は主に今から1,700年(3世紀半ば)から1,300年前(7世紀末)の古墳時代に日本各地に作られたお墓の一つで、天皇や地域を治めていた権力者(豪族)が葬られています。
主に一帯が見渡せる高台に作られ、当時の権力者が古墳の大きさで自らの権威を示すために築造されたという説が有力です。
鍵穴を逆さにしたような形の前方後円墳を思い浮かべる方もいらっしゃると思いますが、時代によってさまざまな形が作られました。近畿や九州地方など一部の地域でしか見つかっていないものもあり、その時代の勢力を知る手がかりになっています。現在では周りに植物が茂り、一目で墓とわからなくなっているものも多いそうです。

大発見!未盗掘の石室

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5号墳からは2つの埋葬施設が見つかりました。画像は1号埋葬施設内の様子です。
石棺は筑波山麓で産出される雲母片岩を13枚使い、『箱式石棺』と呼ばれる追葬が可能な埋葬方法を使って作られていました。現時点では大人5体、子供1体の合計6体が確認されています。今後の研究で下からさらに何体か見つかる可能性があるとのことです。人骨は頭や各部位が混ざった状態であったことから、追葬時に前の遺がいを奥に押しこめたのではと考えられています。調査員の方は最後に葬られた人は綺麗にそろった形で出てくると予想したそうですが、期待を裏切りバラバラの状態で見つかったため、死後別の場所で白骨化してからこちらへ葬られたと推測しました。予想を裏切られるのも発掘の面白いところと仰っていました。
また、子供の骨は小さく消滅してしまうことが多いため発見されにくく、今回も三つの歯以外の部位は粉になってしまって確認ができないのではとのことでした。

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2号埋葬施設からは、一転何も見つかっていません。石室内を調査したところ1号埋葬施設と同じく箱式石棺があったことはほぼ間違いないそうです。今回のようにすべてを持って行く盗掘は今まで確認されておらず、なぜ何も残っていないのかは不明です。

18号墳はどんな特徴があるの?

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(画像提供:公益財団法人 茨城県教育財団)
18号墳は『横穴式石室』タイプの墓です。5号墳と同じく追葬が可能であり、遺がいを葬るため石室までの道が作られています。残念ながら盗掘されていて、板石2枚以外見つからないため、古墳の年代は不明です。

古墳を調査している茨城県教育財団はどんな活動をしているの?

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今回お話を伺った調査員の駒沢さんたち『公益財団法人 茨城県教育財団』は、主に国や県の公共工事にともなう遺跡の発掘調査や県から委託を受けた生涯学習センター・歴史館などの管理運営をおこなっている団体です。現在つくば市内の遺跡に3つの事務所を設置し、日夜調査に励んでいらっしゃいます。詳しい活動は、公式HPをご覧ください。

公益財団法人 茨城県教育財団

今回はここまでフク!前編で古墳の特徴が分かったフクね。
次回は、調査員の駒沢さんにお話を伺ったフク! 出土物からどんなことがわかるのかな? ワクワクーお楽しみにフクッ!

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