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私のつくばLife

「つくば」の地層を最先端技術で「見える化」する! 芝原暁彦さん

今回は国立研究開発法人 産業技術総合研究所(通称 産総研・AIST)の中でプロジェクションマッピングによる地質模型開発のベンチャー企業を立ち上げた芝原さんにお話を伺ったフク!(`◎ v◎)ノ

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芝原暁彦さん(38歳)福井県出身(Iターン)つくば在住21年。
家族構成はご本人、奥様、息子さんの3人暮らし。
産業技術総合研究所・地質標本館の研究員。
ベンチャー企業の地球科学可視化技術研究所株式会社(地球技研)CEOを務めているフクッ。
(模型製作:株式会社ニシムラ精密地形模型 大道寺氏(地球技研副代表))

つくばで大好きな古生物の研究に没頭

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芝原さん今日はよろしくフク! つくばに移住したきっかけはどんなことフク?

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筑波大学への入学がきっかけです。幼い頃から化石に興味があり、長年古生物を研究することが夢でしたので、大学でも大型化石の発掘や、微生物の化石(有孔虫-ゆうこうちゅう)を使った環境変動の研究をおこなっていました。化石発掘に活用するために、発掘現場の地形模型を手作りで作成したりもしていましたね。

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卒業後つくば市外に就職しようとは考えなかったフク?

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学生時代に『産業技術総合研究所(通称 産総研)』で学んだ3Dプリンタの応用技術を使って、つくばの地でもっと化石や模型の研究をしたいと思っていました。筑波大学で博士号を取った後は産総研の特別研究員となり、現在は念願だった古生物の研究に携わっています。つくばは多彩な方々に出会えますし、最先端技術を学べる環境が整っていることが魅力ですね。

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芝原さんの会社は、平成28年度の『つくば市トライアル発注認定制度』に認定されたフク。
市内のベンチャー中小企業が開発した優れた新商品の普及をつくば市が支援する制度フクよ。

子供の進化をみるのが楽しい

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ご家族での過ごし方を教えてフク!

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昨年息子が生まれまして今は家族3人、穏やかに暮らしています。うちは共働きですのでお互い仕事の調整をして、子供を保育園に迎えに行く日や遊びに連れて行く日を決めています。大変ながらも子育てって楽しいですね。今はエコーで生まれる前に赤ちゃんの形や性別、動きを確認できますよね。小さな姿で生まれ、短期間で歩いたり話ができるように成長していく。仕事で古生物の進化を研究していますが、自分の子どもも『進化』していく様子を間近で見られて「成長って凄い!」と驚くことばかりです。最近では歩けるようになり、保育園でも自宅でもパワフルに走り回っています。

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子どもの成長の早さは目を見張るものがあるフクね~! 休日はどんなふうに過ごしているフク?

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近所の公園によく遊びに行っています。つくば市は大小さまざまな公園があり、綺麗に整備されているので安心して子供を遊ばせられるのがいいですね。もう少し大きくなったら、キャンプなどのアウトドア活動を一緒にしてみたいと思っています。
市内にキャンプやバーベキューができる施設もありますし、筑波山の近くは自然が多いので子供と魚釣りや虫取りで楽しく過ごせそうですね。また近隣には同世代の先輩パパさん・ママさんも多く住んでいますので、市内の施設や育児について情報交換ができるので非常に助かっています。子育て世代には生活しやすい街だと思いますよ。

有孔虫の化石から古代の環境変動を調べる

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芝原さんはどんなお仕事をされているフク?

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産総研の『地質標本館』で学芸員として働きつつ、化石の研究をしています。恐竜などの大型化石を3Dデータ化して世界中の博物館とやり取りしたり、3Dプリンタでレプリカを作ったりする技術の開発をしています。また有孔虫と呼ばれる非常に小さな生物の海底に住む殻を持った単細胞生物の化石を解析して、過去3万年間に渡る海洋環境の変動を調べたりもしています。
1mm以下の大きさですので顕微鏡を使って、細い筆で1匹ずつ種類別に分けるのですが、殻がもろくて簡単につぶれてしまうので根気と集中力が必要な作業ですね。分類・数値化すると特定の種類の有孔虫がその時代の気候や海洋環境の影響を受けて、増減していることがわかります。環境が変わるとそれに合わせて形を変化させる生物ですので、有孔虫を調べることで当時の気候変動を細かく知ることができるんです。

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『世界の恐竜マップ』の中の1ページ。
芝原さんは化石や恐竜の本の執筆や監修・協力もしているフク。イラストや画像を多く使って紹介しているので、古生物の入門書として読みやすいフクよ。
(画像提供:芝原さん)
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模型製作初期の作品。3Dプロッタで立体にした後、自動カッターで高低差を強調したものフク。箱の外のスイッチを押すと頂上のランプが赤く灯る仕掛けフク。

プロジェクションマッピングの地質模型

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最近プロジェクションマッピングの地質模型のベンチャーを立ち上げたフクね。

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産総研の支援を受けた研究関発ベンチャー企業として、2016年9月に『地球科学可視化技術研究所(地球技研)』という会社を立ち上げました。3D造型機で作成した精巧な地形模型にプロジェクションマッピングで地質や河川のデータ、大昔の海水面の情報などを投影する学習・研究用立体模型の開発と販売をおこなっています。私たちが住んでいる関東の地形は、基盤と呼ばれる硬い岩の上にやわらかい地層がたまってできたものなんです。模型を地上と地下の2層でつくり見比べると地下では深い谷があったりと意外な姿をみせてくれるんです。簡単にいうとそのような地質や地層を勉強したり、あるいは研究結果を確かめたりするために立体地図を作成しています。

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模型だけでもかなり精巧だけれど、映像を投影することで直感的に学べるのが良いフクね。

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つくばのある関東平野って微妙な高低差に注目してみると変化に富んだ部分もあって面白い地形なんですよ。プロジェクタで種類別に色分けした地質図や河川、市内の小学校の場所だけの映像なども表示できます。

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同じ場所でもずいぶん地形が違うフクね~! 面白いフク♪

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イベントや近隣の小学校で出張授業をおこなっています。その際はその場所の地形を持っていきます。「そういえば家の裏にこんな崖があったな」と普段見慣れている景色と模型がリンクすると凄く興味を持ってもらえるのが嬉しいですね。

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今後はどのように展開していく予定フク?

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今も模型のレンタルはしていますがいずれ小学校にも貸し出したり、各家庭に手のひらサイズの模型を1つ置いてもらえたらいいなと考えています。地形を学ぶことで防災にも役立てられますしね。最先端技術で模型を小型化したり、プロジェクタが無くとも画像を表示できる技術を開発中です。未知の物と出会えたり、子供達に喜んでもらえたときにやりがいを感じますね。
ベンチャーとしてスタートできたのも産総研の研究者さん達や、模型作成の過程で出会えた映像系サークルのメンバーなど沢山の方の支援のおかげです。一人ではとてもここまでできなかった。今後少しずつ恩返しをしていこうと思っています。

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筑波山の模型フク。画像中央にある山が男体山と女体山。尾根がはっきりとわかるフク。これだけでもかなり精巧に作られているフクね。
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地図を投影すると一気に立体地図にへーんしんフク! これは30cmほどの大きさの模型フク。こんなにわかりやすくなるなんてビックリフク。

人間的な一面がみられて面白い

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つくばのいいなと思うところはどんなところフク?

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そうですね……研究所が多いところかな。研究者というとお堅いイメージを持つ方もいらっしゃるかと思いますが、話してみると皆気さくですごく面白い人たちです。別の研究所の方々とも飲食店や居酒屋、趣味で通っている空手道場など外でお会いする機会が多いです。最初は挨拶だけだったのが、何回も会ううちに一緒に食事をしながら家族や生活の話、ときには互いの研究について話をしたり。親密なおつきあいができるのがいいなと思います。

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研究者さんの人間的な一面が見られるフクね。

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あとは自然が豊かなところがいいです。夏にはついに筑波山地域が『ジオパーク』に認定されましたね。産総研の敷地内にある地質標本館でも、日本ジオパーク認定記念として臨時展示の『筑波山地域ジオパークを学ぼう!』を開催し筑波山の成り立ちを紹介しました。地球技研が製作した幅1.2mの筑波山模型も展示していたんですよ。皆さん結構熱心に見ていましたね。子ども向けにミニチュアの筑波山地質模型を作るワークショップも開催してなかなか好評でした。次回はチョコレート製で食べられる、無駄に精度の高い筑波山模型を作ってみたら面白そうですね(笑)。ジオパークを応援するイベントにも協力して微力ながらもつくばを盛り上げるお手伝いができたらと良いなと思っています。

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それは楽しそうフク! 反対につくばでもう少し改善してもらえるとありがたいことってあるフク?

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つくばに限らずだと思いますが、男性用トイレにも赤ちゃんのオムツ交換台があるといいなと思います。出かけた先でオムツを交換するのに苦労しています。つくば市もユニバーサルデザインに取り組まれているので、多目的トイレがある公共施設も増えてきましたがまだまだ足りません。イクメンという言葉がはやっておりますが、実務面でも積極的に取り組んでいただけると男性も育児に協力しやすいのではないかなと思います。

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最近では共働きのご家庭も多いし、性別関係なく育児をサポートする環境づくりが必要フクね。

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地質標本館の『筑波山地域ジオパークを学ぼう!』で展示された筑波山の模型。
左上の緑の部分が筑波山、右側がつくば駅方面フク。十字マークは市内の小学校の位置フク。
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ワークショップで作った筑波山の模型フク。10円玉より小さな可愛い筑波山フクね。芝原さん作のシリコン型(右)に石膏を流し込んで作るフク。

お気に入りの場所は、つくばエキスポセンターの階段!?

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お気に入りの場所を教えて欲しいフク♪

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『つくばエキスポセンター』の壁や床が好きです。フックン船長、館内の壁や床には化石が沢山埋まっているって知っていますか?

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化石フク!? つくばエキスポセンターには最近『ブライアンさん』と一緒に行ったけれど、気づかなかったフク~!

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特に1階エントランスホールの階段周辺ではサンゴなどの化石をたくさん見ることができます。産総研も加盟している団体『ジオネットワークつくば』『ジオネットの日』という親子向けの体験型イベントを年1回、つくばエキスポセンターで開催しています。化石レプリカ作りや筑波山の地質図を砂絵で作るなど楽しみながら地球環境を学ぶイベントですが、その中のひとつに『エキスポセンター館内化石さがし』があります。ヘッドライトをつけてルーペを持ち、研究者の説明を聞きながら館内に埋まっている化石をみんなで探す。私はあれが大好きで、主催者側ですが毎回楽しみにしているんです。

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へえー! 面白そうなイベントフクね! つくばエキスポセンターの楽しみ方をまた一つ知ることができたフク。

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建物に使われている石材には化石が含まれていることがよくあります。ときにはホームセンターで販売している石から見つかることも。ワクワクしますよね! エキスポセンターでは白亜紀のイタリア産の石灰岩を使用していて、この石はサンゴや貝・アンモナイト・有孔虫などさまざまな生物遺がいが含まれていることが多いんです。

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フク! これは子供はもちろん、親御さんも一緒に楽しめるフクね。

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毎回人気のイベントですね。こういったイベントで化石や地質に興味を持った方々が、博物館に来てくれるといいなと思っています。

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みんなもどこに化石があるか探しに行ってみよう!(> v◎)੭

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入口すぐの大きな階段と二階の廊下に化石が多く埋まっているフクよ!
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フク~!! どこにあるかわかるかな? 画像右端のツブツブがサンゴの化石フク! 真ん中は貝殻。(撮影場所協力:公益財団法人つくば科学万博記念財団)
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過去の『エキスポセンター館内化石さがし』の様子フク。小さな探検家が化石を探しているフクね。この場所にはどんな化石が眠っているのかな?
(写真提供:公益財団法人つくば科学万博記念財団)
MAP

おわりに

子育てと研究に奮闘している芝原さん。子どもさんの成長を進化になぞえていたのは、古生物学者ならではの視点フクね。立体の地質模型を作り始めたのは、もともと化石発掘時に使用する地図の等高線(線で山の高低差をあらわしている)を読み解くのが難しかったからなんだって。立体にすると複雑な山の地形もよくわかるフクね。ベンチャーの副所長さんや顧問の方々とは芝原さんの模型を使用したNHK BSプレミアムの番組『凸凹探検で謎解き!裸にしたいTOKYO』で出会ったんだそう。好きなことからどんどん輪が広がっているフクね。今後も要望があれば市や国を越えて出張授業をおこないたいと話してくれたフク。あなたのお家に地質模型が置かれる日も近いかもフク!? 芝原さん、どうもありがとうございましたフクッ!

団体概要

企業 地球科学可視化技術研究所 株式会社(略称:地球技研)
事業内容 精密地質模型の開発・販売および地質情報の可視化に関する受託研究事業
※小学校などへの出張授業・模型のレンタルもおこなっております。詳しくは公式サイトよりお問い合わせください。
住所 〒305-8567 茨城県つくば市東1-1-1 中央第七
※事前にアポイントをお取りください。また、訪問される場合は産総研公式サイトの入構手続き案内をご覧ください。
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